おおおお!

うおおおおおおおおおおおお!
画像のヤツが僕の食べたラーメンに入ってたんだ!
まるで爪楊枝の持ち手みたいなこれが入ってたんだ!
しかもかなり煮込まれてやがるんだ!
四口くらい食べたらコイツがプカプカ浮いてやがったんだ!
他の事はともかく僕はこういう食べ物のトラブルは許せないんだ!
ネットで注文するタイプの中華料理屋だったからコールセンターに電話してやったんだ!
だってすごくお腹がすいていたんだ!届くのをすごく楽しみにしてたんだ!
だって二回目だったんだ!一回目は硬いビニール片で
「あれ?チャーシューの袋かなんかかな?まぁいいや」って流したんだ!
それなのに!許せない!許せないんだ!
また僕を裏切ったんだ!僕はブチ切れで電話したんだ!ガツンと言ってやるつもりだったんだ!
「はい●●エクスプレスコールセンターです」
ガツンと言ってやるつもりだったんだ!
「あ、えっとぉスミマセン、さっき頼んだ和風ラーメンに爪楊枝の破片みたいの入ってたんですけどぉ、あっはいそうですスミマセン」
二回もいきなり謝っちまったんだ!
でもしょうがないんだ!コールセンターのお姉さんがあのラーメンを作ったわけじゃないんだから!強く当たったら申し訳ないと思ったんだ!
やがて責任者らしき男が家にやってきたんだ!
僕はガツンと言ってやるつもりだったんだ!
ピンポーン
「あ、はいご足労かけてスミマセン」
また謝っちまったんだ!だって今日はすごい暑い日で汗だくだったからつい申し訳ない気持ちになっちまったんだ!
「現物を見せていただけますか?あ〜なるほどこれはささらですね、中華鍋を洗うためのタワシみたいなものです。その欠片ですので不衛生なものではありません」
洗浄用のタワシが不衛生なものではないかはアンタじゃない!僕が判断するんだ!
言ってやるつもりだったんだ!怒鳴ってやるつもりだったんだ!
でも続けてこう言われたんだ!
「これお詫びに替えのラーメン持って来ましたので…」
そのお詫びの仕方はおかしいんだ!
「ええとさっきのってスープ鍋に混入してたんですよね?じゃあ替えのラーメン持ってきていただいても同じ鍋のスープ使ってるなら意味無いですよね?あ、別の鍋のスープで作っていただいたんですか?」
「いえ、でも鍋は確認してもう混入してないことを確認しましたから」
違うんだ!僕はラーメンにタワシの破片が混入してたことが気に入らないんじゃないんだ!
タワシの破片を煮込んだスープで作られていることが気に入らないんだ!
それをガツンと言ってやるつもりだったんだ!
「あ、そうですかスミマセン…」
でも言えないどころか事もあろうに恐縮してそれを受け取っていたんだ!
「あと缶ジュースとかで良かったらタダで付けますけど…」
「あ、そんな…結構です。」
ラーメンは受け取ってジュースは受け取らなかったんだ!
「それでは…」
「あ、ご足労ありがとうございました〜」
あまつさえ僕はお礼を言ってたんだ!
後に残ったのは食べかけのラーメンと食べられないラーメン、そして自己嫌悪だけだったんだ…。